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Aska Temple

All about John Ubel and Aska Temple

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禿 山 の 朝

 セフが17歳の時、ミッションスクールの友人に8 mmカメラを借りたセフは、蓮華草の花を撮るため、山地を歩いた。
 弟にシャポン玉をカメラの前で吹かせ、ローリングストーンズの「この世界に愛を」を背景に鳴らせようと撮影を続けていた。

 5月の暑い日光が射す日だった。
あまりの暑さに弟が家に帰り、セフは青いフィルターをかけて、隣町の家の庭の紫場花などに8 mmのレンズを向けていた。

 ふと、小さな寺にセフは足を向かわせていた。
8 mmを寺の庭に向けると、
 「汚れたものは入るな」
と、寺の中から太い声が響いた。

 セフは自分の事を指していると思い、青い日光の下で愕然とした。

 その寺は、代々の城主を祀る寺だった。

 セフは山道を何者かに誘われるかのように、青い日光の下、8 mmカメラを展景に向けながら、歩いていった。

 山道が行き止まりになると、美しい清水の川が、5月の日光にキラキラ反射し輝いていた。

 すると、セフのカメラの向こうでは、武者達の亡霊が、最期の戦いを必死の形相で、清水の中を戦っていた。鐙兜の武者もいれぱ、ざんばら髪の武者もいた。刀がセフのカメラの前で振られる。セフはその不思議な光景を、さも当然のようにカメラを回していた。

 気が付くと、セフは禿山の傾斜したところで、シャポン玉を吹かして撮影を続けていた。すると、以前から決められていたかのように、セフがさっきまで撮影したフィルムを、太傷の下に出し、全てのフィルムを台無しにした。

 セフはその日から高熟を出し、床に寝込んだ。

あたかも、見てはいけないものを見た罪であるかのように、、、、、

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テーマ:自作小説 - ジャンル:小説・文学

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